世界各地で人口急増と都市化と経済成長が進み、加えて近年の気候変動により世界規模で水質汚染(環境)・干ばつ(渇水)・洪水(災害)が人類の未来を脅かしつつあります。このような問題を解決するため、1997年に世界の英知を集めた第1回世界水フォーラムが開催されました。わが国は、2003年に第3回京都大会を担当し、2015年第7回大邱大会では、皇太子殿下がビデオメッセージで水災害防止についてご講演なされました。世界の水問題解決において、わが国は世界各国から技術・人材面など幅広い分野での貢献が期待されています。

わが国は四方を海に囲まれ、豊富な地下水と急峻な山から幾筋もの多様な自然条件の川が流れ出しています。こうした多様性に富む自然条件下で、古代より長い年月をかけ蓄積された水に関する知恵と工夫は、日本人特有の水文化と水技術を形成してきました。また近年では、新しい水ビジネスとして世界に先んじるテクノロジーも生まれています。今、世界の水事情を考えると、こうした日本の水の文化と技術は世界の水問題解決に大いに貢献できるものと期待されています。

とりわけ九州は、台風、大渇水、火山噴火、地震などの災害を受け、それらを克服してきました。その克服の中で、各地域の河川流域で水に関する知恵と工夫を生み育て、蓄積してきました。この九州の河川流域ごとの多様性に富んだ自然を生かした技術と文化は、世界各地の水問題解決に具体的かつ実践的に貢献できるものです。

九州は世界に向った日本の玄関口に位置しています。この九州の地理の有利さを生かして、アジア・太平洋に向って展開していくことが九州の将来の発展にもつながってもいきます。

このような思いから「九州水フォーラム」は実行委員会を設立し、九州における水問題解決への取り組みを明らかにし、新たな水ビジネスの喚起を促し、かつ日本の水文化と技術を世界に向けて発信しようとするものです。

2016年7月
「九州水フォーラム」実行委員会一同